第8章 大丈夫
ー大部屋ー
朔哉(幼少期)
「びょーいんきらい。」
???
「ぼくもきらい。あ、ぼくはかずま。きみは?」
朔哉
「さくや。」
和真(かずま)
「さくやか。よろしくな!」
朔哉
「うん!」
それから暫くして朔哉と和真君のお見舞いに行ったんだ。
ー病院・受付ー
朔哉
「こんにちは!かずまくんいますか?」
看護師
「ごめんね。今和真君検査中なの。だからまた明日来てくれるかな?」
朔哉
「わかった!またあしたくるね!」
新一
「………。」
その時…俺は和真君のお母さんを見たんだ。
そして次の日。
ー工藤邸・朔哉部屋ー
朔哉
「かずまくんのとこにいくっ!」
有希子
「熱があるんだからダメよ。」
朔哉
「だってかんごしさんがあしたきてって…けほっ。」
有希子
「ほら。咳も出てるじゃない。それに和真君だって元気な朔哉に会いたいから頑張ってるのよ。」
朔哉
「あしたいける?」
有希子
「今日大人しく寝て熱が下がったらね。」
朔哉
「わかった…。」
でもその時和真君は…
亡くなっていたんだ…。
ー翌日・病院ー
朔哉
「かずまくん…?おみまいきたよ?おまもりつくったんだよ?」
和真
「………………」
朔哉
「ねぇ?おきておはなしきかせてよ?」
有希子
「さくや…。」
新一
「……………。」
いくら問い掛けても答える事の無い和真君に朔哉は語りかけ続けた。
朔哉
「びょーいんなんて……だいきらいだっ!!!」
後から聞いた話だけど和真君が朔哉と始めて会った時既に限界なんて越えていたらしい。
和真君はずっと朔哉の事ばかり話してたんだって。
でも死ぬ事を分かっていて朔哉を悲しませたく無かったから検査中だと嘘をついたんだ。
本当は最後までずっと闘ってたんだ。
朔哉の事が友達として好きだったから頑張ったんじゃないかって和真君のお母さんは話してたんだ。
それから朔哉の病院嫌いは更に悪化した。