第8章 大丈夫
ー待ち合い室ー
はぁっ…はぁっ…!
クソッ!
あの医者…一体何を考えてる?
朔哉
「…………」
園子
「ねぇ?あれって朔哉じゃない?」
蘭
「ホントだ。でも新一いないよ?」
園子
「言われてみれば確かに。」
蘭
「朔哉?もう終わったの?」
朔哉
「…………」
蘭
「朔哉?」
朔哉
「うるせぇっ…!」
蘭・園子
「!?」
朔哉
「あ…。」
園子
「ちょっと!待ちなさいよ!」
朔哉
「悪ぃ…。1人にしてくれ…。」
蘭
「分かった。その代わり後でちゃんと話してよ?」
朔哉は俯いたままコクリと頷くと病院を後にした。
園子
「朔哉でも怒鳴る事があるのね…。」
蘭
「うん…。でも朔哉なら大丈夫だよ。」
園子
「蘭?」
蘭
「ううん。なんでもない。兎に角今は1人にしてあげよ?」
園子
「蘭がそう言うなら仕方ないわね。」
朔哉が見えなくなるまで見送る2人。
ー診察室ー
新一
「あれはまだ朔哉がうちに来た頃で小学生になる前だった。」
そう言い語り始めた新一。
朔哉はよく熱を出すやつでたまに嘔吐したりで病院にかかりっきりって事もよくあったんだ。
そんな時1日検査入院したんだけどたまたま大部屋しか空いてなくてそこに寝泊まりしたんだ。
そこで朔哉はある男の子と仲良くなったんだ。