第7章 担当医の名前
ー望月回想ー
ー数時間前ー
望月
「君があの高校生探偵『工藤新一』だったとは…。」
新聞を見ながら驚きを隠せない様子の星哉。
新一
「隠してるつもりは無かったんですけど…今日の事件もう記事になってるんですか?」
望月
「いや、別に責めてる訳じゃ…。それより1つ気になる事が…」
新一
「朔哉の事ですか?」
望月
「!流石は高校生探偵…。」
新一
「こう言うのはどうでしょう。」
望月
「?」
新一
「朔哉を病院に連れて行き『これから忙しくなるから付き添いが出来なくなる』と。でも本当にそうなるかは僕にも分かりませんが、可能性はゼロじゃない。」
望月
「なるほど…。」
(確かにここまで世間に騒がれれば彼は忙しくなる。)
新一
「それともう1つ…。」
望月
「何でしょう?」
新一
「朔哉を必ず通院させます。」
望月
「!でもどうやって?新一君とじゃなきゃ彼は来ないと…」
新一
「朔哉の仲のいい人を一緒に連れて行き僕と先生でひと芝居うつのです。さっきの事を話、その上でちゃんと通院しないと先生も困るけど朔哉が一番困るのだと…。」
望月
「その場に新一君以外の仲のいい人がいれば効き目はさらに上がる…と言う事ですか?」
新一
「そう言う事です。その後は成り行きに任せましょう。その方が朔哉も納得せざるを得ないでしょう。後は互いに『約束』を守るだけですよ…?」
望月
「分かりました。ではお待ちしております。」
といった会話を電話でしましたがこんなにうまく行くとは…。
そう思いながら星哉はその光景を静かに見守るのだった。