第7章 担当医の名前
園子
「良かった~。はいよ。鞄。」
朔哉
「あ、ありがと?」
園子
「何で疑問系なのよ?」
朔哉
「いや…何となく…?」
蘭
「もしかして持って来た物がちゃんとあるか心配してる?」
朔哉
「!何で分かったんだ?」
蘭
「そりゃ~分かるよね?新一?」
新一
「あぁ。お前置き勉しねぇだろ?」
朔哉
「覚えてたんだ?」
新一
「俺を誰だと思って…」
朔哉
「少し強引でサッカー馬鹿でその割りに頭の切れる探偵。」
新一
「なっ!?」
蘭・園子
「あははははは」
蘭
「でも少し強引って?」
朔哉
「それは新ちゃんが…」
新一
「!なっ、何でもねぇよ?」
朔哉
「…ふん。」
プイッとそっぽを向く朔哉。
園子
「ケンカしたの…?」
朔哉
「そんなんじゃ無いけど…。」
蘭・園子
「???」
朔哉
「とりあえず…行くならさっさと行こうぜ?」
(さっさと終わらせてぇ…。)
ベッドから車椅子へと移動しようとする朔哉。
が
バシッ!
朔哉
「痛っ!」
新一
「勝手に動くなっ!」
丸めたノートで叩かれた上に阻止された。
蘭
「ちょっと新一!」
新一
「なんだよ?」
蘭
「いきなり叩かなくてもいいじゃない!」
新一
「いいんだよ。約束なんだから。」
蘭・園子
「約束?」
新一
「だからいいんだよ。」
朔哉
「……。」
『約束』と言われると何も言えなくなる。
だって言い出しっぺは俺だし…。
それに『約束』を守れないようなやつには
なりたくないから…。
朔哉
「…ごめん。」
新一
「ほら、手貸せ。もたもたしてると置いてくからな?」
朔哉
「あ…うん。」
蘭
「約束って何だろ?」
園子
「さぁ~?」
って話してたけど教えない。