第7章 担当医の名前
突然噛み砕かれたあめ玉を口移しされてビックリしたけど口の中があめ玉の味でいっぱいになる。
この味って…
朔哉
「青リンゴ…?」
新一
「当たり。」
朔哉
「いつもあめ玉持ってんの?」
新一
「いや?」
朔哉
「まさか授業中に食べてたり…」
新一
「それは流石に無い…。」
朔哉
「だよな。いつも何か見つめてるだけだもんな。」
(それで頭いいとか何かずるい…。)
新一
「あのさ…」
朔哉
「ん?」
新一
「今から蘭達が荷物持って来てくれるからみんなで行くぞ。」
朔哉
「?行くってどこに?」
新一
「決まってんだろ?」
朔哉
「!まさか…」
新一
「そのまさかだ。」
朔哉
「やだね!今朝行ったじゃん病院。」
新一
「朔哉が寝てる間に電話があって呼ばれたんだよ。望月先生に。」
朔哉
「は?誰だよ?そのもち…なんとかってやつ。」
新一
「も・ち・づ・き!お前な、自分の担当医くらい覚えとけよ。」
朔哉
「誰が医者の名前なんかっ…!」
新一
「はぁ~。」
溜め息をつきながら項垂れる新一。と同時に聞き覚えのある声。
蘭
「やっほ~!」
朔哉
「!蘭ちゃん?」
新一
「来たか…。」
蘭
「気分はどう?」
朔哉
「新ちゃんのおかげで最悪。」
蘭
「何で?」
朔哉
「それがさ…」
新一
「園子は?」
蘭
「え?園子ならもう来ると思うけど…」
園子
「遅くなってごめん!待った?」
朔哉
「いや…そんなには。」