第5章 医者と患者と約束
看護婦
「それじゃぁ大体1時間半くらいなのでその頃にまた来ます。」
新一
「じゃぁそれが終わったら帰れるのか?」
看護婦
「はい。では失礼します。」
看護婦がテキパキと器具を片付け部屋を後にした。
新一
「良かったな。もう少しで家に帰れるぞ?」
朔哉
「うん…。」
新一
「朔哉?嬉しくないのか?」
朔哉
「嬉しいけど…学校…。」
新一
「あ~…先生に学校行っても大丈夫か後で聞いてみるか?」
朔哉
「うん…。」
看護婦が言ってた1時間半後は7時半くらい。
医者がOKを出せば学校は間に合う時間だ。
それにしても…さっきから新一は驚かされてばかりいた。
何でって?
それは…
新一
「朔哉?」
朔哉
「ん?」
新一
「もしかして病院嫌い治った…?」
朔哉
「………寝る…。」
新一
「!朔哉?」
朔哉
「………………。」
新一
「ごっ、ごめん。機嫌直せよ…な?」
朔哉
「………………。」
やっぱ俺の気のせいだったのか?
病院嫌いな朔哉にしては落ち着いてると言うか…。
でもこの態度を見てると俺の気のせいみたいだな。
新一
「朔哉…。」
朔哉
「……ホントに悪いと思ってる?」
新一
「うん。」
朔哉
「じゃあさ…」
新一
「うん?」
朔哉
「キスして?」
新一
「…………は?」