第4章 閉ざされた心
ー米花総合病院ー
新一
「こいつ昨日の夜から熱がなかなか引かなくて、それでちょっと目を離したすきに階段から足を滑らせたみたいで…」
看護婦
「最後に熱を測ったのはいつですか?」
新一
「夜中の2時過ぎで、『39度6分』です。」
看護婦
「分かりました。では念の為足をレントゲン撮りましょう。」
そう言って未だ気絶してる朔哉を車椅子に乗せレントゲン室へと向かう。
それから点滴やら採血やら色々済ませて終わった頃には夜が明けていた。
結果は風邪と軽度の栄養失調。
それから左足骨折で全治3ヶ月。
医者からは充分な休息と栄養のあるものを摂取するように言われ、足はなるべく動かさないようにと釘を刺されたが、朔哉と直接話がしたいから目を覚ましたら呼んで欲しいと言われた。
新一
「軽度の栄養失調…。」
(一体何があったんだ…?)
ベッドで眠る朔哉を見つめながら物思いに更ける新一。
ー同刻ー
ーロサンゼルスー
♪~
有希子
「あら?メール?」
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名前:さくや
件名:報告
本文:
無事に日本に着いたけど、風邪ひいたっぽい…。
新ちゃんが言うには『39度4分』だって。
『病院』だけは行きたくねぇ…。
そう言う事でほーこく…。
朔哉★
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有希子
「大丈夫かしら?でも新ちゃんもいるし大丈夫よね?」
ちょっとだけ息子達の事が気になる母有希子。