第3章 ぬくもり
蘭
「…理由は分かったけど処置はしたの?」
新一
「あっ…いや、その…」
蘭
「はぁ…。やっぱり。とりあえずこれ。」
渡されたのは冷えピタとポカリと…その他諸々。
新一
「これ…わざわざ買って来てくれたのか?」
蘭
「気がついたらそうしてただけよ。兎に角早くそれを朔哉に。それくらい出来るでしょ?氷枕作ったら私も行くから。」
新一
「あ、あぁ。ありがとな。」
お礼を言い朔哉の待つ部屋へと急ぐ新一。
蘭
「全く…世話のやける兄弟なんだから…。」
そう呟いてキッチンに向かおうとして目に写った光景は
蘭
「!」
テーブルの上に用意された2人分の食事。
朔哉特製ふわとろオムライスとサラダと野菜スープ。
どれもほぼ手をつけてない状態だった。
蘭
「…朔哉…。」
(でもほぼ手をつけてないって事は2人共ご飯食べてないって事よね…?)
キッチンで氷枕を作りながらそんな事を考え、とりあえず氷枕と飲み物を朔哉の部屋へ持って行く事にした。