第2章 留守番後の衝撃
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阿笠博士
「拳銃密輸じゃと!?」
新一
「ああ、それをネタにゆすってる奴らを見ちまったんだよ…」
落ち着ける場所で話をしよう、という事で書斎へと戻ってきた私達。
なんで遊園地に遊びに行ってそんな事に巻き込まれてるんだと言いたくなるが、お兄ちゃんらしいと諦めるしかないのだろう。
「それで大丈夫そう?」
いつまでもサイズオーバーの服のままいる訳にもいかず、博士と話しながらしていた着替えが終わったタイミングで声をかける。
新一
「ああ」
「お兄ちゃんの昔の服、お母さんが取っておいてくれて良かったね」
新一
「まあな。まさかまた俺が着る羽目になるなんて誰も思わなかっただろうけど」
クローゼットの奥の奥に綺麗な状態で置いてあった子供服は、今のお兄ちゃんには丁度いいらしい。
蝶ネクタイと一緒にあったジャケットと短パンのセットを、お兄ちゃんは完璧に着こなしていた。
最も、本人はこんな服を着こなしていても嬉しくはないだろう。
「でもこれからどうするの?お兄ちゃんまた子供からやり直す?」
新一
「んなわけないだろ!何とかして元に戻らねぇと」
「何とかって…博士〜」
不服そうな顔で言われても私にはどうしようもできない問題だ。
だから私は博士に助けを求めた。
阿笠博士
「しかしその薬の解毒薬なんて飲ませた奴じゃないと持っとらんだろうしのぉ」
当然だが、博士も頭を抱えている。
それに飲ませた人が持っていたとしても素直にくれるはずもないだろう。
新一
「じゃあ博士が作ってくれよ!」
阿笠博士
「むちゃ言うな!その薬の成分もわからんのじゃぞ?」