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桜の秒針【名探偵コナン】

第4章 2度目の事件





低い声の男
「ふっ、それが組織のやり方だ」

「………」


まさか先程まで話していた雅美さんが殺人犯で、明らかに危なそうな組織の一員だったなんて誰が予想できただろうか。
完全に聞いてはいけないであろう会話をすぐ近くで聞いてしまっている事実に体の震えが抑えられなかった。


低い声の男
「そんな事より金だ。金を渡してもらおうか」

宮野 明美
「ここにはないわ」

男2
「何!?」


また別の男の声。
そしてどんどん険悪になっていく空気に、危険なのは私だけじゃないと気がつく。


宮野 明美
「その前に妹よ!この仕事が終わったら私と妹を組織から抜けさせてくれるって約束したはず!」


雅美さんは取引をしているのだ。
しかもその組織から抜ける為という危険すぎる取引。
ホテルでこの組織によって殺されていたあの男性の事を考えると、強気な態度を取っているが命懸けのはずだ。


宮野 明美
「あの子をここへ連れて来れば金のありかを教えるわ」

低い声の男
「…そいつはできねー相談だ」

宮野 明美
「!?」


でもそんな命懸けの取引もあっさり一蹴されてしまった。


低い声の男
「やつは組織の中でも有数の頭脳。お前と違って組織に必要な人間なんだよ」

宮野 明美
「じゃああなた達最初から…」


取引を守るつもりはなかったという事になる。


「………」


しかもこのまま雅美さんが反抗を続けると、彼女の妹と違って殺されてしまう可能性が高い。
雅美さんはどちらを選ぶのだろうか。
もし組織に残る道を選ぶなら、ここまで聞いてしまった私は生きて帰れないかもしれない。
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