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桜の秒針【名探偵コナン】

第4章 2度目の事件




ただでさえどうしようもない状況なのに仲間が増えるとまずい。
唯一の救いは、彼女が私と仲間を会わせる気がない事だ。


広田 雅美?
「それよりもどうしてここにいるの?毛利探偵とホテルにいたのに着いてきちゃったの?」

「!」


おじさんの事を知っている。
探偵とはいっても特に有名でもない探偵だ。
あのすれ違う一瞬で気づける人などあまりいないと思われる。

つまりこの女性はおじさんを知っていて、尚且つ私がおじさんと近しい事まで把握している人。


広田 雅美?
「早く逃がさないと…」

「やっぱり…」

広田 雅美?
「ん?」

「やっぱりお姉さんが雅美さんなの?」


時間を確認しながら難しい顔をしている女性に恐る恐る質問した。


広田 雅美?
「………」


その問いにすぐに返答はなく、一瞬夜の静けさが辺りを包む。

この反応は当たりかもしれない。
そんな風に考えていると女性は膝を曲げて目線を合わせ、静かにサングラスを外した。


広田 雅美
「そうだよ。やっぱりメイクとか雰囲気変えても女の子だからわかっちゃうよね」

「…私がわかったのはお母さんに人の顔を覚える時は顔のパーツと骨格を覚えなさいって言われてたから」

広田 雅美
「そんな事ができるなんて…。それじゃあ変装が得意な人でも音羽ちゃんなら見破っちゃえるね」


あの時の女子高生の雅美さんとは全くの別人に感じられるこの女性。
ここまで雰囲気が違うとお母さんの教えがなければ絶対に気づけなかったはずだ。


広田 雅美
「さてと」


想定外の和やかな時間を過ごしていたが、それも長くは続かない。
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