第4章 2度目の事件
そして私達はその探偵さんから広田さんについての情報をいくつか知る事ができた。
この人も広田 健三さんの捜索を依頼されていた探偵なのだが、依頼人は雅美さんではない。
大男の探偵さんの依頼人は、九州を出て東京に行ってしまったたった1人の肉親である兄を探して欲しいという広田さんの弟からだったそうだ。
しかもその弟さんが探偵さんに伝えた連絡先などは全てデタラメ。
この探偵さんがおかしいとひっかかったのはそれだけではなかった。
それは広田さんが勤めていたタクシー会社の人から教えてもらった話で、広田さんは毎日夕方になると客を乗せずに猛スピードで同じコースをまわっていたのだそう。
「何かわかった?」
コナン
「ああ。もしかしたら犯人はその弟かもしれねぇ」
ある程度話を聞いた後、私とお兄ちゃんはこっそり探偵事務所を抜け出していた。
向かう先は博士の家だ。
おじさんは気が弱すぎる探偵さん相手に探偵について熱く語っていたので気づいていないだろう。
「そりゃおじさんも大男って特徴があるから疑ってたけど…」
コナン
「確かに大男だって言うだけで疑うのは少し無理があるが、理由はもう1つ。さっきのパチンコ屋にその弟がいたんだよ」
「じゃあ雅美さんの時計を持ってるのってその弟…?」
コナン
「…かもしれねぇ」
そうと決まれば早くメガネを充電してその大男を探さなくてはいけない。