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桜の秒針【名探偵コナン】

第3章 毛利探偵事務所





空港の正面にある駐車場。
阿部 豊を呼び出したここには時間のせいか、私達以外の人は見当たらなかった。


コナン
「俺はここで推理を話すが、お前は身を隠してろよ?」

「うん。でもお兄ちゃんが危ないって思ったら出るから」

コナン
「いや、相手は男だ。お前じゃ敵わないかもしれないから出てくるよりもおっちゃんに連絡してくれ」

「………」


お兄ちゃんが言っている事が正しいとはわかっている。

いくら柔道をしているとはいえ、空手が得意な蘭姉ちゃんのようにめちゃくちゃ強いわけではない。
だから男の人相手だと同級生でも力じゃ負けるという事は自分が1番わかっていた。


コナン
「音羽」

「…わかった」


きっと私が引き下がるまでお兄ちゃんは諦めないだろう。
だから多少不満はあったが、おじさんへ連絡する事を優先する約束をした。


コナン
「大丈夫!いざという時には、博士が作ってくれたこいつもあるしな」

「キック力増強シューズ…」


この靴にどれだけの凄さがあるのかは実際の威力を見ていない私にはわからない。
ただ、博士の自信作という事だけは聞いている。


コナン
「おい、そろそろ隠れろ」

「うん」


お兄ちゃんはこのままここで待ち構えるのだろう。
話し終えると近くにあった車のボンネットに座り、私へ移動するよう促してくる。


「お兄ちゃん。無理はしないでね」

コナン
「ああ。お前もな」


最後に声をかけ合ってから向かいの車の陰へと向かった。
ここならお兄ちゃんに気を取られていると私に気づかないし、様子もよく見る事ができるからだ。
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