第3章 毛利探偵事務所
空港職員
「かしこまりました。すぐお呼び出しをさせて頂きます」
「お願いします!」
なんとか上手くいった。
職員の人にお辞儀をして、お兄ちゃんの元へと戻る。
「駐車場に呼んでくれるって」
コナン
「おーけー。ありがとな」
「本当だよ。全く、今日だけでお兄ちゃんの為にどれだけ嘘ついた事か…」
年上に対して1日でこんなに嘘をつくというのはこの歳だと中々ない。
全てが終わったら絶対なにかお礼をしてもらおうと心に決める。
「じゃあそろそろ駐車場に行く?」
コナン
「いや、駐車場には俺だけで行くからお前はおっちゃんのところに戻ってろ」
「はぁ!?」
なんて自分勝手な人なのか。
散々やらせておいてそれはないだろう。
「用が済んだら戻れってそれはないんじゃない?」
コナン
「危険だから言ってんだよ!」
「でもそんな危険なところに私よりも無力なお兄ちゃんだけで行かせられるわけないじゃん!」
コナン
「お前な…」
一応、警察官になろうとしている身だ。
お父さんのアドバイスで、少しだが体作りを兼ねて柔道をしていたので今のお兄ちゃんよりは強いと自信を持って言える。
「それに今1人で戻ったらコナンくんはどうしたのかって話になって困るし、それなら一緒に行ってサポートした方がいいでしょ?」
コナン
「ったく…。時間がねーから連れてくけど、絶対隠れて出てくるなよ?」
「うん!ありがと、お兄ちゃん」
私が譲らないと悟ったのだろう。
結局お兄ちゃんは諦めた様子で同行を許してくれた。
*✿✿✿✿✿*
コナン
「来るならもうすぐのはずだ」