第3章 毛利探偵事務所
コナン
「おっちゃんは重要な証人だから今頃は事件の詳細を聞いてるはずだろ?」
「これだけ遅いから事情聞くだけって感じではなさそうだもんね」
コナン
「ああ。それに犯人がわかってない殺人事件なんて、どんな事件なのか聞きたいに決まってるじゃねーか!」
楽しそうに話しながらボールを操るお兄ちゃんに私はなんと返せばいいのだろう。
私がお父さんに頼まれていたもう1つの事は、お兄ちゃんが事件に首を突っ込まないよう気をつけること。
お兄ちゃんが事件が解決していけばいく程、怪しまれる危険性が増していくからだそうだ。
コナン
「ってそうだ!それよりもお前!」
「へ?」
この頼み事は私には無理かもしれないと苦い表情を浮かべながら見ていたら、突然ボールを止めたお兄ちゃんと視線が交わる。
コナン
「なんでお前まで蘭の家に住む事になってるんだ!」
蘭姉ちゃんに聞こえないようにする為か、声を抑えながら不満げに詰め寄ってきたお兄ちゃん。
そういえば昨日はお兄ちゃんと話す機会が全くなかった。
家でご飯を食べた後お兄ちゃんはおじさんの寝室、私は蘭姉ちゃんの部屋で就寝したので2人きりで話すのは恐らく小さくなった日以来ではないだろうか。
「なんでってお兄ちゃんがいなくて今1人ってお父さんに話したらそう言われたんだもん」
コナン
「だもんってお前なー!俺のそばにいると危険だって…」
これは長くなりそう。
そう覚悟した時だった。
蘭
「音羽ー!コナンくーん!」
「!」
蘭姉ちゃんの私達を呼ぶ声がお兄ちゃんの言葉を遮った。