第2章 留守番後の衝撃
新一
「そういう事は先に言え…!」
阿笠博士
「とりあえず早く隠れるんじゃ!」
新一
「隠れるってどこに!?」
でも私以外は当然それどころではない。
お兄ちゃんなんて私に一言だけ文句を言ってから、バタバタと部屋を走り回っている。
そしてなんとか扉から死角になる、私が少し前まで使っていた机の下に入り込んだ。
蘭
「ここにいるの?…って阿笠博士!」
本当に間一髪で、蘭姉ちゃんが扉を開ける前に隠れられたお兄ちゃん。
蘭姉ちゃんは蘭姉ちゃんで、なぜかいる阿笠博士に目を丸くしている。
阿笠博士
「蘭くん!ひ、ひさしぶりじゃのー」
蘭
「ええ、お久しぶりです。こっちに来てたんですね」
阿笠博士
「あはは…ちょっと色々あったんじゃよ」
苦笑いを浮かべながら博士は私の方をチラチラと見てきていた。
これは助けて欲しいのだと思う。
「お兄ちゃん探しに外に出たらちょうど博士も出てきたの。それで雨降ってるから家で待とうって話になって、こうして一緒にいてくれたんだ」
蘭
「そうだったのね。外暗いのに探しに行くって言うからすごく心配で…博士本当にありがとうございます」
阿笠博士
「いやいや!たまたま会えてワシも良かった」
お兄ちゃんだけじゃなく、私まで蘭姉ちゃんに心配かけていたらしい。
兄妹揃って蘭姉ちゃんに申し訳なさすぎる。
蘭
「あ、そうだ!新一は帰ってきた?」
私と博士についての話が一区切りし、蘭姉ちゃんは本題へと入った。
「えっと、さっき帰ってきたんだけど事件があるって出ていっちゃった」
これで誤魔化せるだろうか。