第3章 3章
「ん…………」
窓からの光で目が覚める。
携帯をポッケから取り出して画面を確認すると午前10時と表示されていた。
「うわ、もうこんな時間……って、いててて…」
変な体勢で寝ていたせいで身体はバキバキになっている。
何とか起き上がって鏡を見ると酷い顔の自分が写っていた。
昨日は疲れ過ぎてそのまま寝てしまったのでそれはもう目も当てられない顔に…
今日が休みで良かった。
早くお風呂に行こう。
着ていた服を全て洗濯機へ放り込んでバスタオルを持って風呂場へ直行。
シャワーのお湯を浴びるだけでこんなにも疲れが吹き飛ぶのかと実感した。
…髪を洗いながら昨夜の事を思い出す。
生まれて初めてだった。
知らない男達に乱暴にされかけたこと。
もし、紫原くんがいなかったら───
「っ……」
ダメだ ダメだ。
こんな事、もう思い出すな。
今日一日休めば直ぐに忘れる、大丈夫…
大丈夫…
「大丈夫っ……だか、ら……」
私は自分に言い聞かせるようにそう呟いた。