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せいたかのっぽの王子様

第2章 2章


ガラガラ…



「おはよーちん、コレやってきたよ〜」



「お疲れ様 紫原くん、ありがとうね。」


私は紫原くんから委員会の紙を貰うとカゴに入れた。


「あとは3年生のクラスだけかな…?私も備品紙にまとめとかなきゃ。」



ふと視線を感じて紫原くんを見る。
…何かソワソワしてる?


「あ!そうだ!」



自分の後ろの棚の中からプレミアムまいう棒の袋を出して紫原くんに差し出す。


「はい、頑張ってくれたご褒美ね!」



「やったぁ〜〜、ありがとちん」


紫原くんはそれを受け取るとソファーに座って早速開けていた。


今は昼休憩なので誰も居ない。
この間の女子生徒達は今日は別の子達とご飯を食べている。



「そういえば紫原くん屋上行かなくていいの?
氷室くん達待ってない?」



「今日はいーや。ここがいい。」


そう言ってボリボリとまいう棒を食べ始めていた。

こうやって見てるとなんというか可愛らしい子だなと思ってしまう。
身長はとても高いけど中身はまだまだ子供っぽい所が残っている。

まぁ高校生も自分から見れば十分子供ではあるが…


見ていたら自分もお腹が空いてきてしまった。
私もお弁当を食べよう。


包みを開けて中からおにぎりを取り出す。
昨日のご飯が余ってたので今日はおにぎりを作りました。


鮭とワカメとツナマヨ。


ワカメのおにぎりを頬張っていると
何故か横から視線を感じた。

紫原くんがこっちをジッと見つめている。
…なんかいつも見つめられているな…


目が合うとのそのそとこちらに近付いてきた。

「それ、ちんの手作り?」


「へ?…そ、そうだよ?」

「1個貰っていい? このまいう棒と交換で。」


そう言うと最後の1本であろうまいう棒が差し出された。

「適当に作ったやつだし、あんまり美味しくないと思うよ…?」

「いいよ、ちんの手作りが食べたいだけだし。」



グイグイとまいう棒が迫ってくる…!





「鮭とツナマヨ、どっちにする…?」



「しゃけ」




そう言って紫原くんはまいう棒を私に渡すと鮭おにぎりを持ってソファーまで戻っていった。
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