第2章 プロローグ
リビングにはコーヒーの香りが広がっている。
「「いただきます」」
二人で手を合わせてそう言って食べ始める。
テレビを見ていれば銃に関連する話ばかり、これが発端で何もかも失うってのに。
「お姉ちゃんは仕事?」
「うん、お昼から呼ばれてる」
「なら私、出かけてくる」
朝ごはんを食べ終わって飼い犬たちと遊びながらそんな会話をする。
これと言って用事はないのだけれど、この先の未来を変える為にやりたいことがある。
この先、銃の悪魔が動いて大量の犠牲者が出る。復興までそんなに時間はかからないだろうけど助けなきゃいけない少年が1人。この子の人生で未来が変わると言っても過言ではないはず。後は13年後、公安に引き取られる少年。子供の間に引き取って借金生活から解放してあげたい、けど、そうするとチェンソーマンが生まれない。仕方ないから頑張ってもらおう。
もう1984年に入っているなら数ヶ月しか時間はない。その間にできることは全部終わらせなきゃいけない。
さて、これから、今まで子供を育てることなんてしたことないアキラの生活はどうなっていくのか…