第19章 うちはイタチ part2
「シスイ、イタチ。お疲れ様...よく頑張ったね」
「!ハイッ」
いつものヨルさんだ...優しくて温かい...
「シスイ...イタチを守ってくれてありがとう。」
「いえ!イタチは優秀ですから。オレが助けるほどの...」
「いや、有難う。シスイ、報告については"六棟ヨルが場を納めた"とヒルゼンに伝えておけ。」
「分かりました」
「イタチ。中々会えず...ごめんね」
ヨルさんは申し訳そうに眉を顰める
「いえ!ヨルさん、この後...」
「さぁ、もう帰りな。シスイ、イタチを頼んだ。私はこの暗部と少し話をする」
ヨルさんはオレの言葉を遮る様に、帰還する様に促す
「......イタチ。行くぞ...」
シスイに促されオレは渋々頷き、シスイとその場を後にした
「ヨル様」
「言わなくていい。
この巻物の中には...ダンゾウの計画...六棟ヨルの占有計画が書かれていているんだろ?」
「!ッ、はい...」
「......」
「ヨル様。
貴女は覚えてないかも知れませんが、私は貴女に何度も救われました!お返し切れない恩があります!
私は...貴女の役に立ちたい!
だからせめて...せめて、貴女がこれ以上苦しまない様に貴女の為に、火影様にこの事をッ」
「必要ない」
「、し、しかし、」
「問題ない。
私は君たちと違って...
強いからね」
「ッ、...あのうちはの少年...
陰から平和を支える名も無き者......それが忍びと言っていました...
私からすれば......それはヨル様です。
ですが...ヨル様は......
里を支えるとか、そんな生優しいものでは御座いません...
貴女は...
この木ノ葉の大きな"陰".....其の物」
「......」
「一体貴女は...
どれ程の"陰"を抱えているのですか...?」