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私が帰る理由

第19章 うちはイタチ part2


「実験の材料として扱われた夜瑠は本当に地獄の様な毎日だった...」

「一体どんな事が......」

「.........」

「ヨルさん?」

「...口にするのも悍ましいもの」
「!」

「そう表現すればいいかな?」

「ツ、」
ヨルさんは眉間に皺を寄せオレの顔見ながら言う

「......簡単に言えば、毎日命が削られる感覚。十字に張り付けられた身体は、得体の知れない薬剤を注入され、自分の身体が四六時中薬剤により蝕まれる。
そして朝目覚めると、昨日とは違う身体になっている。気持ち悪くて仕方がないよね。
人体実験...そして休む暇も無く、過酷な修行が待ち受けている。
いつ何処からか、敵が襲ってくるか分からない。気前よく出された食事には毒が盛られていたなんて数知れず。
常に死と隣り合わせ......
気を抜けば死が見える

それを...


休む事なく死ぬまで一生」

「!」
勿論。寝床や睡眠なんて与えてくれないよ。だって死んでも良いからね
ヨルさんは顔を伏せながら悲しく言う

「想像するだけでゾッとするだろ?。
夜瑠はそんな"日常"を送っていた。
そして人体実験と修行により強靭な身体を手に入れた夜瑠は、実験は次の段階に進む事になった。


それが







人工知能ヨルを宿す事」


「人工知能ヨル...それが

ヨルさんの本体?」

「......そうなるね」

ヨルさんは酷く悲しい表情をしていた







「私が目覚めた時...

真っ暗な暗闇だった



その暗闇の中...声が聞こえてきた

何度も...

何度も......






夜瑠から

身体を奪えとね..」


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