第18章 うちはイタチ part1
空間が歪む......
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赤と黒
満月が怪しく赤色に染め上げる...
気づくとカカシ自身は十字拘束され、周り一面に複数の刀を持ったイタチが現れていた。
そしてイタチがカカシに近づき、刀をカカシの腹部に刺した
「ぐぁぁっ!!」
「月詠の世界では空間も時間も質量も全てオレが支配する。これから72時間貴方を刀で刺し続ける」
「ぐぁああ!!」
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カカシは意識を失う。
そしてまた目を開き、イタチが刀で腹部を刺す。
「ぁあああっ!」
まさに精神的地獄
「くっ!......」
(落ち着け...これは幻術だ)
カカシも天才と謳われた忍者。一度深呼吸をし心を落ち着かせようと努力はするも、やはりかなり呼吸が荒い。必死に自分に言い聞かせるも、その表情に余裕と言う言葉は無い
「幻と思ってたかを括らない方がいい。この苦痛は幻では無い。この苦痛は現実のそれとなんら変わりはない。いつまで貴方の精神が持ち堪えられるか...後71時間59分59秒...」
「あれから......たった...」
たったの1秒............??
絶望...唯それだけ
イタチは表情変えず、刀でカカシの腹部を刺す。
「ぐわぁぁ!!!」
カカシの激痛の声が空間を覆うもイタチは刺し続ける
その声は痛みや苦痛以上の苦しみが込められている。カカシの悲痛な叫び声が空間を震わした。
しかしイタチは刺し続け、ポロリと何かを吐露する......
「何故です...ヨルさん。
何故オレを選ばなかった...
何故カカシさんなんですか...?」
......
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「ヨル...???」
カカシは意識が朦朧とし、苦痛から逃れる為にいっそのこと死んでしまいたいと思ってしまった。
そんななか微かに聴こえた、イタチからの"ヨル"と言う名前
(ヨル.........ヨル
...嗚呼...オレの...、......)