第16章 木ノ葉崩し
生暖かい風が吹きヨルを包む
「.........」
大蛇丸が部下に抱き抱えながら退散していく。
それと重なる様に、外で戦っていた上忍達や自来也が亡きヒルゼンの元に訪れた
ヨルはヒルゼンをそっと地に寝かせる
「火影様...」
「3代目!」
「そんな...」
「嘘だろ...」
「火影様!」
皆がヒルゼンが死んだ事を感じ、ポツリ...ポツリと悲しみの声が聞こえます。
中には感情を抑える事ができず、泣き出すもの...
項垂れるものも様々...
それに続く様に、他の忍達もヒルゼンの元に集まり出し、各々が感情を吐露し始める...
だがヨルは涙を流す事なく、無表情のままそっとその場を去った
しかしカカシはそんなヨルの様子が心配になり後へ続く
「......」
「ヨル」
「......皆に言わないと......
木ノ葉崩し...此処に終結.........
.........3代目火影の命と引き換えに...」
風が吹きヨルの艶やかな髪が靡く
だが表情は変わらず......
淡々とヨルは口寄せの印を結びだす。
カカシはそんな様子にどうする事もできず、ただヨルを見つめていた...
「......」
印を結ぶその背中は...
あまりにも哀しみを帯び過ぎて......