第16章 木ノ葉崩し
雨雲が木ノ葉を包み
ポツリ...ポツリと空が泣く...
ヒルゼンの葬式
悲しみの鐘の音が里を包み込む......
先代の火影の顔岩を背にし、ヒルゼンの遺影写真は優しく微笑んでいた。
そして里中の忍び達が、御意見番の2人を筆頭に列を作り並ぶ
皆がヒルゼンとの思い出に浸る....
楽しい思い出...
時には厳しく...
助けてくれた彼の優しさ...
彼からの教わった数々...
其々思い思いにヒルゼンに菊の花を供え送り出す
ナルトはじっとヒルゼンの顔岩を見つめて...イルカに問う
「イルカ先生...なんで人は......人の為に命をかけたりするのかなぁ...」
「......人間が...人1人死ぬ...なくなる。過去や今の生活そして.....その未来と一緒にな。沢山の人が任務や戦争で死んでゆく...それも死ぬ時は...驚く程あっさりと......簡単にだ。ハヤテだってその1人だよ。死にゆく者にも夢や目指すものはある...しかし誰にもそれと同じくらい大切なものがあるんだ。両親 兄弟 友達や恋人 里の仲間たち自分にとって大切な人たち...互い信頼し合い助け合う。生まれ落ちた時からずっと大切に思ってきた人たちとの繋がり......そしてその繋がった糸は時を経るに従い太く力強くなっていく......
理屈じゃないのさ......その糸を持っちまった奴はそうしちまうんだ......
大切だから......」
「うん...なんとなくはオレにも...分かるってばよ......でも死ぬのは辛いよ」
「3代目だってただで死んだわけじゃないよ。ちゃんとオレ達に大切なものを残してくれてる......
ま...いずれお前にも分かるようになるさ」
カカシもナルトへ思いを言う
「うん。それも何となく分かるってばよ......」
その場にいた忍達は、ヒルゼンの思いを自身へ刻む