第16章 木ノ葉崩し
「俺は......こんなにも...六棟ヨル...アンタを......」
バクタはさっきの勢いとは違い段々と声が震え出した
「もう大丈夫だよ......バクタ。今までよく頑張った...」
ヨルは両手でそっとバクタを抱きしめ、子供をあやす様にポンポンと頭を撫でる
バクタは体勢を崩し、ヨルを押し倒したまま両肘で自身の体重を支える。
「バクタ。よく生きていたね」
「六棟...ヨル...」
「ヨルだ...」
「ヨル......」
バクタとヨルは近距離で見つめ合う...。
バクタはさっきと雰囲気違い、戸惑いの目でヨルを見つめた。
ヨルは優しくニコリと微笑み、バクタを見つめ、彼の頬を撫でる
ゾクリッ...
(嗚呼......俺は...この眼に弱い.....この眼の前なら俺じゃなくなりそうだ。
...そうか......初めて見た時から疼く感覚は......)
バクタは静かに目を閉じ
優しくキスを落とす......
「!......」
「ヨル...俺は初めて会った時から......」
「初めて?嗚呼...試合か...」
「いや、ヨルの幼い頃の写真...見たんだ...その時から...」
バクタはヨルの眼をじっと見つめ、再度優しくキスをする。