第16章 木ノ葉崩し
満月が俺を見下ろす深夜
その日は何故が寝付けなく、何度も意味のない寝返りを打ち続ける。原因はきっとあの眼が俺を呼び覚ましているに違いない
「クソ.........」
寝付けない俺は入るのを禁止とされている大蛇丸の書室に忍び込む。
お目当ては昔見た六棟ヨルの写真だ
「あれから大分経ってるから此処にあるかも不明なんだよな......まぁ無くてもそれは、それとの事で...」
相変わらず机の上は、散らかったカルテが散乱している。最近では掃除もろくにされていないのだろう...
「たく...少しは整理しろよな......」
少し埃ぽく、見つけられない苛立ちと埃の苛立ちで悪態を着いてしまう
だが
「......!!」
ニヤリ......
「見つけたぜ.........
六棟ヨル」
見つけた......
あの時と変わらない写真の中の六棟ヨル...
ゾクッ
「相変わらず嫌な眼をしてやがるッ...」
久しぶりに見た六棟ヨルは、俺の中の"何か"が疼く感覚に支配された
写真をカルテに留めてたクリップを外し、写真を手に取ると少しズレ、2枚になっている事に気がつく
「......なんだ?......もう一枚...写真?...
!!」
そこにはもう一枚......
幼なげに笑う六棟ヨルの写真があった
「どう言う......事だ?さっきの写真と全然雰囲気が違う......」
顔も体型も歳も同一人物なのに、顔つきが全然違う
まるで別人の様だ......
得体の知れない気味悪さを感じた俺は、写真と共に付いていたカルテを読み上げた