第15章 第三次試験 本選
カカシside
『ここから忠告だ...
次...ヨルを1人にしたら...
オレが奪うからよ...』
ゲンマの事が突き刺さる...
......
ヨル...
ヨルに会いたい
その思いがオレの歩みを早くする
長い廊下。火影様の観覧席まで続く廊下が更にオレを焦らせる
周りには誰も居なく自分の足音が響いた
「遅いぞ遅刻魔...」
「!...ヨル...」
そこにいるのはヨル。壁にもたれる様に身体を預け腕を組み立っていた。
影分身じゃ無い......火影様の護衛は分身なんだろうと理解した。そしてオレの為に来てくれたんだと思うと嬉しくなった。
「たく...遅刻してまで来たんだ。修行の成果見せっ!」
「ヨル!」
オレはヨルの存在を確かめる様強く抱きしめた
「な、なんだ!」
「会いたかった...」
ヨルだ...ヨルの匂いがオレを優しく包む
「馬鹿!一回会いに行っただろ?」
「それでも...会いたかった...」
「......バカ...」
ヨルは優しくオレの頭を撫でる
ホントオレは馬鹿だよ...数日離れただけなのに、ヨルが側に居ないだけど不安になる。ゲンマの言葉で更に不安を煽る
1人したらじゃない...本当はオレが1人したく無いだけ