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私が帰る理由

第5章 第七班


カカシside

ヨルの希望で商店街を歩く。
ヨルは物珍しそうにキョロキョロして、そんな姿が子どもぽく愛おしく感じた。
そんなオレは離れた所からヨルを眺めていた

「お嬢さん!」
「別嬪さん!」
「お姉ちゃん!」
ヨルが色々な人に呼ばれ、それと比例する様に手荷物が多くなっていった。

「ヨル?凄い荷物だね。顔見えないぐらい持ってる」
「声かけられたから、行ったら貰った」
「ヨルの人柄の良さからだよ」
よいっしょと言い、ヨルの持ってた荷物を奪う

「これぐらい私1人で大丈夫だ」
「オレが持ちたいから、持ったの」
オレの正直な気持ちを伝えた。
「ありがとう」
「どう致しまして。じゃあオレのお願い聞いてちょうだい?」
「?」
首を傾げる。ほんと可愛い.....
そう思い左手で荷物を持ち、右手の掌をヨルに差し出した


「手繋ぎたいな」


そう言うと白くて可愛い手が、オレの手をギュッと握った。柄にもなく心が躍る。

「これで良いのか?」
「これが良いのよ」

掴んだ手を離さないように、ゆっくり歩く。


周りから羨ましそうな視線を感じたが、そんな事よりもヨルの手を握れる喜びが勝った。

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