第15章 第三次試験 本選
試合が始まる
だが元々がやる気ゼロな男...奈良シカマルはテマリに目もくれず、空を眺める
「雲は良いよな...自由で...つーか。大体オレ...全然やる気ねーし。忍者になったのだって人生、楽しく生きてけそーだと思ったからだしなぁ...はぁ...けど...やっぱそう簡単には行かねーか」
シカマルは周りを見渡した
会場の雰囲気
雲の流れ
太陽の照らす位置
風の流れ
地面の感触
そして立て直しテマリに向き直る
影真似の術!
影がグッと伸びテマリを襲いにいかかる。テマリも影に注意し回避し続けた。しかし途中で、影の動きが止まる
「影真似の術正体見たり!どうやら影を伸ばしたり縮めたり形を変えるのも限界がある様だな。どんなに形を変え伸ばしても、自分の影の表面積分しか伸ばす事が出来ない......そうだろう?」
「ハハ...当たり」
テマリは扇子で地面に線引きしシカマルとの距離を測る
(この線の内側なら影の攻撃は届かない!)
テマリは強く確信をする
シカマルは暫く周りを見渡し、そして静かに目を閉じ、両手の指の腹を合わせる。
「!...ん!」
「何?...なんなのあの印...」
「あれは印なんかじゃねーよ」
「え?」
「アイツの癖みてーなもんだ」
観客席。シカマルの担当上忍猿飛アスマと夕日紅がシカマルを観ていた
「アイツはゆっくり時がすぎるのを楽しむ事を知ってる...ジジイみたい奴だ。だからの流れ将棋や囲碁が好きでな...手が詰まるといつも決まってアレをやる...」
「?」
「戦略を練ってんのさ!」
「で、オレは一度もアイツに勝てた事が無かった。シカマルは切れ者軍師てところかな」
「切れ者って...班編成の時彼の成績を見たけど、あのナルトと同レベルだったはずよ」
「学校の筆記なんてペンを動かすのもめんどくせーてな...テスト中いつも寝てたんだとよ。
ある時、アイツがあんまり戦略ゲームが強いんでちょっと腑に落ちなくてな...遊びに見せかけてIQテストをやらせた事がある」
「......で...どうだったの?」
アスマはニヤリと微笑み...
「切れ者も切れ者!アイツはIQ200以上の超天才ヤローだった!」
そうこう話している内にシカマルがクナイに手を掛ける
「思考が終わった...今からだな!」