第15章 第三次試験 本選
「力もほぼ同じ...双子なのに先に産まれるか、後に産まれるか唯それだけで...そこで運命が決まった...」
ネジは悲しみを堪える様に額当てを握る
「そしてこの試合...お前の運命もオレが相手になった時点で決まっている!!」
「運命か...」
何かを思い出す様にヨルは、ポツリと呟く
青空に雲がかかる。
回想
『ヒザシ...考え直せ』
当時10代のヨルがヒザシに問う
『ヨル様...』
『.....いくら日向家や里を守る為とは...死にに行く必要はない。ネジの為にもだ。私が雷の国をっ』
『ヨル様...ありがとう御座います。ですが、これで良いんです。正直な話、私は宗家を恨んできました。今でもその思いは変わらない。だからこそ、兄を宗家の人としてではなく...大切な兄として守って死にたいのです。
それが私にとって初めて選ぶ事の出来る
自由な死だからです
自由に死を選ぶ事が出来る...これ程嬉しい事はありません
貴方ならその気持ち...分かりますよね?』
回想終了