第15章 第三次試験 本選
「日向宗家には代々伝わる秘伝忍術がある。それが呪印術。その呪いの印は籠の中を鳥を意味しそれは逃れられない運命の証」
ネジは静かに額当てを外す......
そこに...ネジの額に刻まれているのは
緑色の卍...
「その印が...?」
ネジは語る...
ネジが幼い頃、木の葉で盛大なセレモニーが行われていた。雷の国...雲隠れの里の忍頭が、同盟条約の締結の為に来訪した
丁度その日はヒナタの三歳の誕生日。ネジは額に呪印を刻まれた。
「その印にどんな意味があるんだよ...」
「この印は飾りじゃないんだ...」
この呪印は宗家が分家を支配するためのもので、印を結べば脳神経を破壊し、殺すことすら出来る。分家の者はその絶対的恐怖から宗家に逆らうことができない。
宗家 ヒナタの父ヒアシ
分家 ネジの父ヒザシ
2人は双子で、ヒアシは兄でヒザシは弟
「そしてこの印は死んだ時のみ消える事が出来る...白眼を封印してな!!」
「日向家の血継限界の秘密を探ろうとする者は後を立たない...つまりこの印は宗家を守る時のみ分家は生かされ、分家が宗家を絶対に逆らえない様に、白眼を永劫守る為だけの都合の良いシステムなんだ
......そしてあの事件が起きた...
オレの父は...宗家に殺された!!」
真夜中...ヒナタはある者に誘拐されそうになるも、ヒアシが直ぐに駆けつけ、誘拐犯人を殺し誘拐は未遂となる。
しかしその犯人は同盟条約を結んだ雷の国の忍頭だった
初めから白眼の秘密を狙っていたのは明らかだった。
しかし相手の雷の国は、この事件をいい様に使い、木の葉が同盟条約違反と捉えた。木の葉と雷は拗れ戦争になりかけた。
だが雷の国はある裏取引を持ちかけた...
日向宗家の首、ヒアシの首を渡すという事
「そして木の葉はこの条件を呑み...戦争は回避された」
(でも...父上は...)
生きている...観客席のハナビはヒアシを見つめる
「宗家を守る為...日向ヒアシの影武者として殺された...
オレの父親のお陰でな!!」
ネジの悲痛な叫びが会場を包む