第15章 第三次試験 本選
「嫌な目...か。......気にするな」
「......」
「ナルト...キバとの対戦前...私が耳打ちしたの覚えてるか?」
『それはな.....諦めない根性だ』
『だからナルト.....最後まで絶対に諦めるな。
諦めない心の先にお前の勝利はある....』
「うん...覚えてる...」
諦めない根性
「......。勝負では確かに技の質や出し方や、個々のスキルも必要だ...だが、本当に勝敗を決めるのは
...それは諦めない根性だ」
「!」
「私はなナルト...その心は誰よりも
君が一番持ってる
だから君は強い。絶対に負けない」
強く言うヨルの言葉
「!うん!なんかヨル姉ちゃんに褒められると、オレってば無敵になれた気がするぞ!」
ナルトは目に決意を宿し、右手に拳を作ってヨルに突き出す
「!...フン...」
「ニシシ」
ニカっと笑うナルト
「私もしっかりナルトの勝負を見届ける。だから臆するな。ナルトの真っ直ぐな根性...みんなに見せつけてやれ」
ヨルも左手に拳を作りナルトに突き出す
「押忍!」
よぉーしゃ!やるってばよ!
そんな大きな声を言いながら、会場に入るナルト。
諦めない根性か......
「......私もキミの様になれたら...
私は...
自分を信じ突き進むのみ
それが悲しい結末を迎えようとも」
ヨルはヒルゼンの元へ行く
「!おかえりヨル」
音もなく影分身と入れ替わるヨル。だがヒルゼンは気づいていた
「ただいま。ヒルゼン」
「もうすぐ試合が始まるぞ」
「そうだな。ヒルゼン...私は信じるものを信じる
だからヒルゼンも私を信じて」
「ヨルよ...やはりお主が右腕で良かった」
「...私も」
お互い微笑し合う。