第14章 ※束の間ひととき
「ヒルゼン......」
「なんじゃ?」
「.........今回、ダンゾウは木の葉崩しには参戦しないんだとよ...」
ヒルゼンは再度お茶を啜りながらヨルの話を聞いていた
「そうか...偵察ありがとう」
「で?他に任務は?」
「後は...当日儂の護衛...ぐらいじゃな?」
「ぐらいって...特に何もないんだ...」
「あの時は余りヨルをダンゾウに近づかせるのは良くないから、特別任務と言ったんじゃ」
「...」
(この人は...全く。
昔からそうだ...
ヒルゼンは私とダンゾウとの関係を知っている。だから私を火影の右腕として役に就かせ、ダンゾウとの接触を極力避けさせた...。
火影直属の任務や命令だと、ダンゾウも私を動かし辛いと考えて...
ホント...そんな、私の為にしなくていい苦労を...)
「火影様も大変だね」
「ふん...優秀な右腕が付いてるからの。なんて事はない」
「ヒルゼン...大蛇丸が攻めに入ったら私はどうすればいい......?」
「.........」
「右腕なら...火影の背中を守るのが務め......
だか、それを貴方は望んでいない.........
そうだろ?」
「大蛇丸をここまで泳がせたのは儂のせいじゃ。
お主は入る必要はない」
「.........そうか。なら......約束して
死ぬなよ?」
「!...そうじゃの」
「...全てが終わったら...一緒に温泉行こ?」
「そうじゃの......」
ヒルゼンは小さく微笑み顔を伏せる
そんなヒルゼンの姿を見てヨルは悟った
(ヒルゼン...貴方......)
ヨルはヒルゼンの前へ行き
片膝を着き跪く
「!」
初めてだった...ヨルが右腕として跪くのは....