第13章 第三次試験 予選 part2
「.....フッ.....そっちが来いと連絡したんだろ?
出来損ないとは言え実の娘だ.....」
「素直じゃないな.............ネジに本当の事は話さないのか?」
「いずれは話す...が、今ではない.....」
「.....本選終わるまでか。気が紛らわない様にする為にか?」
「ふん!.....やはりお前は好きにはなれん」
「私は結構貴方の性格....嫌いじゃない」
ヨルはヒアシを見つめた
「.....帰る」
ヒアシは、ヨルに背を向け帰り出す
「.....」
「ヒナタの事助かった.....礼を言うぞ.....」
「..........」
「また.....日向家に遊びに来い.....
次はハナビの修行にも付き合って貰うぞ」
「こんな私で良ければ.....」
「ヨルよ.....」
「ん?」
「本当は.....ヒナタを.....」
「.....」
「やはり.....少し喋り過ぎたな」
ヒアシはそれ以上語らず、帰路へ着く。
やっぱり.....
貴方のそう言う所.....素敵なんだよ
ヒナタを切り捨てる様に見せかけ、実は彼女の性格を考慮し後継者としての資格なしと、突き放したヒアシの決断。
ヒナタに辛い思いをさせた自責の念に駆られ、少しでもヒナタが心安らぐ場所を作ろうと、"修行"を口実に何度も私を家に招き入れた....
「ふん.....やはり"人間"は面白い」
さて、試合は何処まで進んでいるかな......