第13章 第三次試験 予選 part2
集中治療室
ヨルside
「...............」
モニター音が静寂を包む。
ヒナタは呼吸平静。穏やかに眠る
ネジに敗れ深傷を負い意識を失ったが、迅速に対応し一命を取り留めた。しかしまだ油断は出来ない状態。
私は眠るヒナタの頬を優しく撫で、部屋を出る。
「ヨル様」
医療班の1人.....男性がヨルに駆け寄る
「一緒に救って下さりありがとございます」
「礼など要らない。
取り敢えず、後は医療班にヒナタを任せる。ハヤテにも試合を再会させろと伝えてくれ」
「分かりました.....あ、あのヨル様.....」
「ん?」
「こんな時にすいません.....ですが!次逃すといつ会えるか!」
「?」
そう言うと男は、ヨルの白い華奢な手を握り
「お、オレ!初めてヨル様に会った時から!」
シュー!
2人の間にクナイが勢いよく通り、壁に刺さる
「おい、医療班のお前.....今は勤務中だ。忍びなら目の前の任務に集中しろ.....」
「はい!す、すいませんでした!」
そう言うと、早々と去っていく男。
「.....やっぱり来てくれると思ったよ.....
ヒアシ.....」
ヨルは振り返り、ヒナタの父親.....ヒアシに向き直る。