第4章 ※久しぶりの体温
火影岩で、横並びに腰を掛け、ヨル の手を握り里を見下ろした
「カカシ。暫く長期の任務で里を離れる」
「...............。そうか」
「出来るだけ、電報を送る」
「ありがとう。身体に気をつけてね。待ってるから」
そっと片腕で肩を抱いた。1秒でも感じたいんだ
「カカシも身体に気をつけろよ」
「...ヨル....もっとオレを頼ってよ....」
「頼ってるよ。..... 私の横に居てくれるじゃないか」
違うそうじゃない。心から頼ってほしんだ
オレの思いが伝わる様に両腕でしっかりと抱きしめる。
「ヨル..............ヨル好きだよ」
「ん、ありがとう」
「告白の返事聞けない?」
「.....カカシこれだけは覚えていてほしい
そしてこの想いは変わらない
私が里へ帰る理由は
お前が居てくれるからだ」
優しく言うヨル
「それはどう言う意、」
どう言う意味だと言い切る前に、ヨルは手でそっと口を塞ぐ
「すまない。変な言い方して。
それに、カカシもこれからは色々な人と出会い、色々な人生もあるんだ.....あまり私に肩入れするなよ」
婚期遅れるぞと自虐のように笑みを浮かべた
「オレはヨル一筋だよ。」
オレはヨルの顎をクイっと目線に合わす様に上げ
「..........例え俺たちが結ばれてる事が無くても.....ね?」
しっかりと目を見て伝えた
自分で言うのはかなり酷だった。
避けていた言葉だ。
その言葉に
僅かだが
ヨルの驚いた表情が見えた
そして
次の日ヨルは任務へ旅立った
ヨルの温もりは、オレの指先から消えて
いつもの様に
"行ってきます"と声をかけず
何処へ行くのか?
いつ戻ってくるのか
何も告げず
背中を向け
ただ真っ直ぐ
暗い道を歩いていく.....
「じゃあね...カカシ」