第12章 ※第三次試験 予選 part1
「ヨル!大蛇丸はお前を狙ってる。
危ないから離れて頂戴!」
「大丈夫だ。カカシ」
優しくふんわり微笑む
大丈夫だ。
私は強い。
それにお前をそんな顔させたくない.....
「カカシ君。私は無理矢理ヨルちゃんを連れて行かないわ。来る時は自らの意思よ。それはサスケ君にも言える事
だから.....
それまで精々お姫様を守り続ける事ね」
「!」
「じゃあね。可愛いヨルちゃん」
スッ.....
大蛇丸は闇へ消えた
ぐらっ
カカシが緊張の糸が切れたのか、身体が傾く。
私は瞬時にカカシを抱きしめた
「カカシ.....」
「ヨル.....」
カカシは静かに両腕で私を抱きしめる
「カカシ.....怪我はないか?」
「ヨルが良いタイミングで来てくれたから大丈夫」
「そうか.....」
カカシの鼓動が聞こえた.....
身長差で、見上げなければカカシの顔が見る事が出来ない。
だが私はカカシの胸に疼くまる
「大蛇丸の所になんか行かせないよ」
悲痛にやや震えた声が耳を掠める
「行くわけない」
「.....オレはお前の事何も知らない.....
知らないことが多過ぎる.....
こんなんじゃ守る事なんて出来ないじゃない.....」
「カカシ?大蛇丸に何言われたか知らないが、私は、私だ」
「..........」
「私は六棟ヨルだ。それ以上でも以下でもない」
「.....ごめんヨル.....何故かヨルが遠くに行きそうな予感がした。ホントそんな不安に思う必要ないのに.....」
私に顔を見られたくないのか、カカシは私の後頭部をグッと更に抱きしめる
「..........今泣きそうな顔してるだろう.....?」
「違う.....悔しいだけだよ。守らなければならないのに、守りたい人に守られてばかりだよ全く」
「そんな事ない。私もカカシに助けてもらってばかりだ
貴方が居てくれるから.....
私は迷わずに帰って来れる」
「?」
「貴方が横にいてくれるから.....それだけでも助かってるんだ」
ゆっくり顔を上げカカシを見た.....
やっぱり
悲しいく...優しい表情だ