第12章 ※第三次試験 予選 part1
「俺の術が!?な、何故だ!この低酸素量で、何故ここ迄動ける!普通の人間ならもう死んでるぞ!」
「"普通の人間なら"な?」
「何!?」
「取り敢えず、私には通用しないんだ。
だが観客席の皆は違う。
だから白壁を観客席全体に張った。だが白壁は半透明だから、それだとお前にバレる恐れがある。なので極限まで薄くし、透明で張るようにした。
まぁ少しばかり防御率力が落ちるんだが、身体に支障はない....
だが、
動物の赤丸や、油女シノの蟲たちは微妙な空気に気づいたと思う」
「いつから結界を張っていた?」
「一番初め。試合始まった直前に目を閉じた時」
『..........私はどんな相手だろうと手は抜かないぞ』
「あの時からか!クソ!
あの技はなんだ!?何故消えた?」
「あれは練流相殺と言う
技を無効化にする術だ。
原理としては技と同じチャクラ量を相手に当て、流れるチャクラを逆回転させる術だ」
「全て先を読んでやがって!なんて奴だ!
強さといい化け物出ぜぇ....」
「もういいだろ.....この試合終わらせるぞ。
私はあの子たちを危険に遭わせたお前を許さない。
チェイサー(追跡者)の名にかけてお前を裁く」
「チェイサーなんだってばよ?」
「木の葉隠れ.....六棟ヨルの通り名知ってるか?」
「右腕とか、最強じゃないの?」
「.....ヨルは、一度標的にした人間は絶対に逃した事はない。地獄の底まで追い続ける、そこから付いた名。チェイサー(追跡者)と言う」
「カッケェええ!」
「あのバクタって忍び終わったよ」
「クソっ!!六棟ヨル!!」
バクタはクナイを持って立ち上がり、ヨルへ接近するも
「遅い」
左脚の蹴りを喰らわし、バクタは地に倒れる。
「これで最後だ。バクタ.....」
そう言い、右腕を真横に伸ばす。
チリチリ...と電気が走る音が、徐々に会場を包んでいく
「!その術は!死修羅斬」