第13章 13
(君はどうせ生活に支障がないようにとかって思ってるんだろうけど)
「…」
(僕は見守ることにしてる。その上でこれはやってみたいと思ったから、僕の好みは間違ってないよ)
「…」
(電気屋さん通ったときにね、テレビで丁度手話の内容をやっていたのを見たんだ。その時すぐにカヲルちゃんの事を思い出したよ、あれはちゃんと意味と言葉があって意思疎通ができるんだって。そしたら急にカヲルちゃんと話したくなって、分かりたくなってさ…
だって好きな人の事を知りたいのは当然でしょう?)
「…!」
(我ながら単純だとは思ったけど、カヲルちゃんも僕も努力してるしお互いフェアだし別にいいかなって)
「ってカヲルちゃん?」
カヲルは頬を赤く染めてそっぽを向きながら包丁でものを切るようなしぐさをした
鬼太郎は驚いていたが次第に微笑みカヲルを包み込んだ
ーそれは”ありがとう”のsignー