第7章 ムード作り * 真田 弦一郎
よし!
これで準備万端!
大丈夫だ。
「我ながら、なかなか風情があるではないか」
自分で演出した部屋の出来映えに大満足だ。
あとは、が来るのを待つだけである
「弦一郎?入るわよ」
「さあ、入るがいい」
「まったく、何なの?急に呼び出してき……て……」
俺の部屋に入るなり、固まる
そんなの肩を抱き、部屋の中央に誘(いざな)う
「げ、弦一郎……これは?」
「が、ムード作りを所望したからな。それに応えてみたんだが」
☆☆柳生の指示と真田の回答をお楽しみ下さい☆☆
「まずは、ベッド周りです。薔薇の花びらを散らすといいですよ」
薔薇が無かったので、庭に咲いている菊の花びらで対応
「薄明かりが、好まれますのでランプで演出しましょう」
ランプがないので、ろうそくで対応
「アロマの香りで、彼女をリラックスさせてあげましょう」
あろま?
線香があったので、それで対応
「女性は、お姫様に憧れます。天蓋を吊って、お姫様気分を演出しましょう」
蚊帳(かや)があったので、それで対応
「そして肝心なのは、愛の言葉を耳もとで囁きながら、抱きしめてあげるとバッチリですよ」