第4章 ツンデレな幼なじみ * 宍戸 亮 美沙様に捧げます
「お前さぁ……」
「な、何よ…!」
ん?
何だ? 俺が一歩近づくと、一歩下がる。
しばらく、黙って見つめる。
俺より、低い身長。
前髪、パッツン。
意志の強さが伺える大きな瞳。
さくらんぼ色した唇。
の顔をじっくりとみつめていると……何か、ヤバい。
理由は、わからねえんだけど。
何か、こう……
身体が、熱くなってくる。
お前、俺の事。
どう思ってるんだ?
「(何で、黙って見てるの!?困るんだけど。そんな瞳で、私を見ないでよっ。どうして良いのか、わかんないじゃない)」
「あっ」
「な、何よ!?」
髪にふれる。
「ゴミ、ついてんぞ」
「か、勝手にさわらないでよっ(ドキッとするじゃない)」
何だ?コイツ?
うん? 何か……耳、赤くねぇか?
しかも、また一歩下がる。
俺も一歩前に出る。
それを、繰り返しているうちに、壁まで追い込んでる状態になっちまった。
いつもと、明らかに雰囲気が違う。
すんげぇ、可愛いんだけど。
壁に手をついて、を閉じ込める。
「お前さ……」
「……なによ……」
挑戦的な瞳で、俺を睨み付けてくるけど、どこか頼り無さそうな感じで。
コイツ……
可愛い……
いや、前から可愛いかったんだが、何っつうか……。
照れてるのか?
の気持ちが、知りたくなる。