第3章 グルグル巻き巻き *白石蔵ノ介 彩菜様に捧げます
「好きなモン見ると、グルグル巻き巻きしたくなるねん」
頬を染め、少年のように笑う蔵。
その笑顔…可愛い…
って…!
ちょっと…待って!
「グルグル巻き巻きの彩菜…ん~エクスタシー」
「いや…ちょっと…えっとぉ…」
頭をフル回転させるも、言葉が出てこなくて…
蔵の顔が、だんだん近づいてきて……
目を閉じなきゃと思っているんだけど
変なカミングアウトに、パニック状態。
目がパチパチしてしまう。
「目ぇ…閉じぃ…」
あたしのまぶたの上に、蔵の手の平が…
暖かくて、自然にまぶたが降りる。
唇に優しい感触。
うわっ…
あたし…蔵とキスしちゃってるんですけど…
初めてのキスに頭がクラクラする。
「ふ…くらぁ…」
「ん? 何や?」
「蔵だけに…クラクラする…なんちって…」
自分で言っておいて…
かなり、恥ずかしい…
「こんな時に笑いとりにくるなんて…自分えらいで」
優しく髪を撫であげてくれる。