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黄色い花の冠を君へ

第1章 貴方が来るまで…


部屋に戻るとアズリエルとキャラが遊んでいた

「あ、ノエラお帰り。どこ行ってたの?」

「あずごあと話してた」

「パパと?」

「ぱぱ?」

「知らない?おとうさんのこと。ちなみにお母さんのことはママっていうよ」

「とりえる?」

「うん、僕はそう呼んでる。君のパパとママは?」

「おとうさんは発明家だった。もう亡くなっている。ママはもともといない」

「あ…ごめんね。場違いなこと言って」

「大丈夫。慣れた」

「…そうだ、街を案内してあげる!
キャラも一緒に行こう!」

「えー…私はパスだ」

「駄目だよ。ノエラと仲良くなるためなんだから」

「最初から拒否権などないじゃないか!!」









「ーそれでここが、僕のお気に入りの場所」
そこは遺跡の跡地のような場所。年季があるのか所々ツタなどで覆われている

「天井に大きな穴が…!光が見える…もしかしてたいよう?」

「かもしれない。僕はそうだといいなって思ってる
それにここはキャラと初めて出会った場所でもあるから大切なんだ。その後よくここで遊ぶようになって…」

「おいアズ!そこらへんでもういいだろ!///」

どうやら本人は照れているらしい
アズリエルがからっかって、そのうちに二人で取っ組み合いをし始める

「あの…」

「あ、ごめん忘れてた。ここに奇麗な花が咲いているんだ。冠を作ってあげるからちょっとそこで待ってて」

そう言ってアズリエルは遺跡の奥に行ってしまった
キャラと二人きりだ

「…」

「ねえ、」
沈黙を先に切ったのは私

「私を避けてる?」

「…
お前は誰だ」

「りかいふのう…」

「お前はモンスターに見えないって言ってるんだよ」

「…それについて私に罪はない」

「そうか、じゃあ一つ教えてやる。私はニンゲンが嫌いなんだ。」

それはたぶんそうだと思ってた

「ここに地下世界がなければ、私はこんなところで息をしている予定ではなかった…」

「なんで」

「お前に教える義理はない」

「……そう、
別にいい。もともと自分も教えるつもりなかったし。あなたがそうしたいならそうしたらいい」
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