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黄色い花の冠を君へ

第1章 貴方が来るまで…


丁度アズリエルがこっちに戻ってきた

「お待たせー」

キャラは空気を読めとでもいうような目で睨んでいた

「なに?」

「いや、わからないならいい」

「ほら、これだよ。金色で奇麗でしょ?」

「うん…」

特にこれと言った特徴のない普通の花のように見えるが、私は何故かそれに引かれた
これが一面に咲いていればどれだけ奇麗だろう

「なんだかノエラの髪の色に似てるね」

「そう?」

「きっとこれはノエラの花なんだ!」

アズリエルは無邪気な笑顔を私に見せた。私に名前を当てるなんて変な話

「それもそのままじゃん。もうちょっとマシな名前あるだろ」

「えー、ノエラもそう思う?」

「ううん、ありがとうあず」
私もそれっぽく笑って見せた
アズリエルは私の頭に花の冠を乗せてみせた
私からは見えなかったけど
「うん、似合ってるよ」

「はあ…馬鹿馬鹿しい。私は先に帰ってるぞ」

「待ってよ、キャラがいないと戦いごっこできないじゃん!」

「…私がやろうか…?」

「ノエラ女の子なのに?」

「いないよりは足しになる」

「うん、わかった。キャラ、ママにいつもの時間に帰るって言っておいて」

キャラは背中を見せ片手をひらひらさせて行ってしまった

「…」

「大丈夫だよ、あんな素っ気ない態度とってるけど本当は優しいから」









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