第15章 悪夢の始まりと解放のおわり(Gルート)ちょっとキャラ寄り
「(あー……終わっちゃった)」
大回廊の装飾された天井を見ながら腑抜けたことを考えていた。魔法はある程度使えるサンズよりもHPはあったから、太刀打ちできると思っていたのにな…
傷だらけになった身体、身体から流れ留まることを知らない自分の血。どうやら自分は他と違って死んでも塵にならない身体のようだ。こんな状況で欲こんなことが分かるものだ。
私は一体何がしたかったのだろう。失ったこの先、守るものなんて何もないのに。自分の感情に身を任せて歯向かったらこのザマだ。結局私という存在は世の理から外れた傲慢な奴なんだ。
サンズ、………どうして、そんな私を守ってくれたの?
奴の足音が聞こえる。まだ息があるのがばれたか……
今度こそ、死ぬ。
そう思っていた
「………キャラ…?」
少年は立ち止まる。
ああ、この機に及んで幻覚まで見えてきたな…
でも、もうどうでもいいや。最期に夢くらい見てもいいだろう
「キャラ……キャラ…」