第15章 悪夢の始まりと解放のおわり(Gルート)ちょっとキャラ寄り
乱闘の音が聞こえてから、どの位の時間が経ったのだろう。本当に奴はケツイの力で何度も蘇っている。彼の体力も、私の精神ももう限界が近い。
そして、
初めて”何かが切られた”音が響いた
「あー…やっぱそうなるか…」
弱い声で言うのはきっと彼しかいない
ああ、駄目だ。私は神に許して貰えなかった。自分の命を大事にするために逃げ続けた結果がこれだ。もう後には何を残っていない。
「彼の事が憎いかい?憎いだろう?」
絶望で崩れ落ちた耳元でおとうさんの声がした気がした。
「実に素晴らしい実験体だ。何が一体彼を強く突き動かしているのか…
ノエラ、君の兄弟の仇討ちをしたいのなら、私が手助けしよう。
何、私の大事な娘なのだから、当たり前だよ」
ザッ
「……馬鹿野郎」
「自分の行いに後悔しながら、
死になさい」