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黄色い花の冠を君へ

第15章 悪夢の始まりと解放のおわり(Gルート)ちょっとキャラ寄り


Chara side


ボロボロになったノエラが私の名を呼んでいる。相変わらず馬鹿な奴だ。お前を傷つけたのは紛れもない、この私なのに…

しかし、私の胸は締め付けられていた。おかしい、こうなることはもう既に分かっていたことなのに…


私はこの世に再び生を吹き返すことができた。それはプレイヤーとの利害の一致によって起きた事。フリスクという少年の身体を乗っ取り、少しづつ我が物にしていった。プレイヤーがどういうつもりで”戦う事”を選択しているのかは知る由もない。所詮ろくでもない事だ。

再び生まれても私自身の憎しみを消すことはできなかった。そう、まるで”あの時”から動画を再生しているように


しかし、ようやくプレイヤーからの主導権も奪えた今、私の中に何とも言えない物が沸き上がって来た


「キャラ……私…死んじゃった…」

本人がそれも知らずにいてくれたのがせめてもの救いか
私はノエラ後の血がべっとりと付いたナイフを捨て、彼女に駆け寄った。広い回廊にカランと金属の音が響く


手を握ると、疲れ切った表情で私に微笑んでくれた。今度は…逆だね


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