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黄色い花の冠を君へ

第15章 悪夢の始まりと解放のおわり(Gルート)ちょっとキャラ寄り


サンズの元へ向かい、事情を話す。遺跡で大変なことになっていいること、ママとお別れもしないまま置き去りにした事、そして、きっとママは殺されてしまう事。私は泣き喚いた。


サンズは私を暫く家でかくまらせ、外の様子を時々報告してくれた




「ノエラ」

ノックがしたドアに耳を傾ける


「さっき遺跡の前まで行ってきた」

「……そう…それで…?」

「おばさんの返事は、……なかった」

「……」

「多分、死んだ」

「……そっか…
ありがとう、サンズ」

「何がだ?」

「付き合いも短いのに匿ってくれたこととか…外の事、教えてくれた事とか…まあ、色々」


その日の夜は眠れなかった。あの日程、罪の意識を感じた時間はなかっただろう。

私は…本当にこのまま生きてていいんだろうか…





数日後、その時は来てしまった。

「ノエラ、スノーフルの町の前の奴らがパタリと消えた。こっちはもう避難してる奴もいる。

オイラはパピルスと一緒に様子を見てくる。ここからは一歩も出るなよ?


お前さんの言った、”奴”が来るぞ」






あの目を思い出すと、とたんに寒気がするようになってしまった。身を潜め、布団にくるまってじっとしている。大丈夫、家の中は鍵があるから見つからない。分かっていても、身の震えは止まらなかった









ザク…ザク…









雪を踏む音が一定に聞こえる。こちらに、来ている。




心臓の音が激しく鳴る。





バクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバク





雪の音は、次第に遠くなっていった。どうやら町を隅々まで探している訳じゃないらしい

助かった……



それにしても、様子を見に行ったサンズ達は大丈夫だろうか…

姿はもうない仲間たちの断末魔が脳裏に響く。




いや、行ってはいけない。それが彼との約束だから
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