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黄色い花の冠を君へ

第1章 貴方が来るまで…


「よし、これぐらいなら…」
じめじめしたウォーターフェルにはカタツムリが豊作だった。急いて家に帰ろうとした時、

背後からガシャン、ガシャンと金属音が聞こえてきた
振り向くと鎧が立っていた。目が白くギラギラと光り、私を捉えている

「ニンゲン…タマシイを差し出せ」

鎧は私に槍で攻撃を仕掛けてきた

「ちが…私は…!」
とっさによけて交渉を試みたが無駄であることを悟ると、一刻も早く遺跡に逃げ込もうと足を必死に動かした。
途中、スノーフルのまちで住民を見かけたので助けを呼ぼうとした

「おねがい、たすけ

「きゃああああああああああ!ニンゲン!!!」

その声をきっかけにしてその他の住民たちもわらわらと集まってきた

「ここにニンゲンの場所はない!」

「私たちの町から出ていけ!!」

「アズリエル王子を俺達の自由を返せ!!」

ああ、離れたいのに、逃げたいのに、足が震えて動かない。

これが、恐怖


そうこうしているうちに鎧に捕まって押し倒されてしまった。身動きが取れない
「てこずらせるなニンゲン!とうとう捕まえたぞ!!」

「アンダイン!!」

「そいつを倒してくれ!!」

アンダインと名乗る鎧は槍を私に向かって振りかざした
こんなことになるなら、別の方法をとればよかった。
ごめんなさい、ママ。キャラ、アズ、今行く


「よしたまえ!!!」

「…!王!」

「アズゴア様!」

「ドリーマーさん!」



ここまで駆け付けてくれたのはパパだった

「その子はモンスターだ!耳は獣のようだし、手の指も四本しかない。」

「…確かに…文献とは姿が少し違う」

「でも、ほぼ同じじゃない…」

「もし疑うというのなら、私が保証する!命を懸けてでも
だからみんな大丈夫だ」

「…王様がそういうのなら…」

「かえろ、帰ろ」

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