第1章 貴方が来るまで…
「……はあ、なんなんだお前は」
「わからな「そういう意味じゃない。
お前はどういう気持ちでそんなことを言っているんだ…」
「…きもち…?
そもそもそれも分からない。おとうさんからもそんな言葉を言われたけど、結局理解できないままだった。
けど、極力キャラには変な顔させないようにしてた
ならキャラが教えてよ。きもちってっこと」
「な…!なんで私が。アズでもいいだろ!」
「そうだね…私が貴方に興味を持ってるからかな。面白い」
そう言ってあいつはちょっと笑みを浮かべた
「はあ…ッ勘弁してくれ…」
「なにを」
「これ以上私にこんな感情を向けさせるな…」
そうだ、こんなはずじゃ…
<それがお前の中の真実か?>
「私はニンゲンを好いてはいけないんだ」
そうすれば自分が壊れてしまうから
<前もそう言っていた。だが結局そうはならなかった
お前も感じているだろう、そろそろ潮時だって>
「ニンゲンである可能性があるなら尚更だ…」
私の幸せの概念すらも壊れてしまう
<いうほど嫌いなわけでもないくせに>
「頼むからお前を嫌いにさせてくれ!!!!!!」
「…!
何を…!」
「悲痛そうに見えたから…」
声を出した時にはもうノエラの体が触れていた。作り物の癖に回された腕から心地いい熱が伝わってくる
「こんな偽善の愛なんていらない!」
「とりえるがよくやるでしょ?意味は分からなかったけれど、私は今ここで使うべき技だって思った」
抱きしめることを技なんて言うやつ初めて見たぞ…
「ごめんね、やっぱり訂正。
私のことニンゲンだともモンスターだとも思わないで…
一人のノエラとして見て欲しい
苦しいってそういう顔のことをいうんだね
ならキャラにそういう顔をさせたくない…」
「ノエラ…」
両手が寂しくて腕をノエラの背中に回した